精密加工技術コラム
2026年02月18日
超硬ニードルピンとは?特徴・用途から微細加工事例まで
ニードルピンとは

ニードルピンは、先が針のように尖った、細長い円柱状の精密ピンであり、機械部品として位置決めや押出し、結合などに使われます。
超硬ニードルピンの材質と特徴
超硬ニードルピンは、超硬合金で製造された極細のピンです。超硬合金として使用されるタングステンは、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持ちます。
硬度と耐摩耗性
超硬合金は鉄鋼材料よりも非常に硬いため、摩耗に対して極めて強い耐性を持ちます。
そのため、ニードルピンの素材に超硬を使用すると、数万回、数百万回というサイクルで稼働する量産ラインや、接触頻度の高い測定プローブにおいて、部品寿命を大幅に延ばすことができます。
高い耐熱性と低熱膨張率
超硬は、熱による変形が少ないため、高温になる環境下や、ミクロン単位の精度が求められる精密超硬金型関連でも、安定した寸法精度を維持できます。
超硬ニードルピンにはどのような用途があるのか
半導体製造
現在、ニードルピンで多くのご相談をいただいているのが半導体分野です。
ウエハーからチップを切り出すダイシング工程後、チップをピックアップする際の突き上げピン(エジェクターピン)として利用されます。
対象が微細かつ硬質なシリコンなどであるため、ピン先には極めて高い耐摩耗性と、製品を傷つけないための鏡面ラップ加工やコーティング処理が求められます。
精密ケガキ・操作用プローブ
製品に微細な線を引くケガキ針や、導通検査などの操作用プローブとしても利用されます。先端が摩耗して丸まってしまうと精度が出ないため、超硬材が使用されることも多いです。
超硬ニードルピンの製造工程と注意点とは
加工時の注意点
超硬は硬度が高い反面、衝撃には弱く、無理な力がかかると欠けや剥がれ、クラックなどが発生します。そのため、使用環境に応じた適切な形状設計や、プロファイル研削・ラップ加工などによる表面形状処理が重要になります。
当社では、高精度なニードルピンを生み出すために、以下のような精密加工技術を組み合わせています。
円筒研削加工: 軸の真円度と寸法をミクロン単位で仕上げます。
>>円筒研削加工の詳細はこちら
プロファイル研削加工: 複雑な先端形状や段付き形状を高精度に成形します。
>>プロファイル研削加工の詳細はこちら
鏡面ラップ加工: 表面の凹凸を極限までなくし、摩擦係数を低減させます。これにより、突き上げ時の製品へのダメージや、ピン自体の摩耗を抑制します。
当社のニードルピン製作事例
微細超硬ピン

この微細超硬ピンは、軸部はΦ0.3mmになっており、先端部は厚み0.04mm・長さ1.5mmとなっております。この微細超硬ピンを製作するために、まずΦ0.3mm×20mmの超硬ピンを円筒研削加工機を用いて高精度に仕上げたのち、微細ワイヤーカット放電加工機を用いて厚み0.04mmの先端部を超精密に加工しました。
超硬突き上げピン

この超硬製の突き上げピンは、Φ0.8×20のピンの端部を二股にし、さらに先端部をR0.03に加工したものです。
この突き上げピンの製作にあたっては、まず超硬の丸棒を円筒研削加工機にてΦ0.8に仕上げ、先端部が細くなるように研磨でテーパー形状に加工を施したのち、ワイヤー放電により二股形状に加工しております。
>>超硬突き上げピンの製作事例の詳細はこちら
超硬 微細ピン

この超硬製の微細ピンは、半導体業界の打ち抜き金型に使用するピンです。先端径がφ0.1と非常に細いため、装置部品 精密加工.COMでは円筒研削加工を行いφ0.3のストレートピンから先端部をφ0.1に二段形状にて研削加工を施しております。
超硬微細3段ピン

この微細ピンは、素材として超硬合金を使用し、3段形状になっております。先端部分はφ0.0498で長さは3㎜であり、2段目はφ0.098で長さは5㎜、残りがφ0.298で長さが13.5㎜の微細形状となっています。全長は21.5㎜あり、精密金型に組み込むパンチとしても十分な長さと強度を保っています。
ニードルピンなど装置部品・精密加工は当社にお任せください
当社では、様々な精密加工に関する知識及びノウハウがあり、その他特殊形状型など様々なサイズ・形状にて製作対応いたします。使用用途に合わせて材質からご提案をすることも可能ですので、お困りの案件がありましたら、お問い合わせください。
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