精密加工技術コラム
2023年12月18日
成形研削加工とは?
成形研削加工とは?
成形研削加工とは、砥石を成形して、その砥石で研削することにより、製品に形状をつける加工方法です。平面研削と同様に平面度・平行度・面粗度・寸法公差を調整し、仕上げるために用いる加工方法と言えます。しかし、対応範囲としては平面研削加工では加工が出来ない箇所の研削加工に最適な加工方法であり、例えば幅の狭い溝などの幅方向に公差がある場合や角度を決める形状加工を行う場合に、砥石の幅を成形して正確に研ぐことで精密な加工できるようになります。
成形研削加工のメリットとは?
成形研削加工には、大きく3点のメリットがあります。
①溝加工やコンタリング加工が可能
数値制御が可能な平面成形研削盤の場合、テーブルを左右に反転させ、
上下・前後軸の二軸または上下・左右軸と回転・割出軸の三軸を同期させて加工を行います。
しかし、成形研削加工の場合は成形した最適な砥石で工作物の輪郭に沿って、
表面形状を仕上げることが可能ですので、安定した精度で加工することが可能です。
②プロファイル研削加工よりもスピードが速い
高精度加工といえば、プロファイル研削盤を使用される場合があります。
当然、成形研削加工はプロファイル研削加工よりも精度は劣りますが、
セットから含めた加工時間は成形研削加工の方が優位であるので、
お客様の要求精度に合わせて成形研削加工を選択する方が良い場合もあります。
③平面研削加工よりも多才な加工が可能
成形研削加工は平面研削加工で対応していた製品の加工が可能です。
例えば、厚みを決める加工や段加工、かきあげ加工に対応することが出来ます。
製品サイズが大きければ平面研削加工を、小さければ成形研削加工の選択が好ましいです。
成形研削加工のことなら、当社にお任せください!
装置部品 精密加工.COMを運営する株式会社キンコーでは、超精密成形研削加工を得意としております。成形研削加工は段加工や溝加工、さらには角度を決める形状加工を行う際に用いられる加工方法です。この成形加工には、当社の加工ノウハウが非常に集結しており、成形加工品の寸法誤差が無くなるので、精度向上と加工時間の短縮に大きく貢献します。お困りごとの案件がございましたら、ぜひお声掛けください。
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