精密加工技術コラム
2024年09月21日
当社の手掛ける段付きピンの製作事例をご紹介!
段付きピンとは
段付きピンは、主に金型や機械加工に使用されるピンの一種で、ピンの直径が異なる部分が複数段階に分かれているのが特徴です。
これにより、段付きにすることで、ピンの強度を高く保つことができます。
例えば、φ0.1の穴を打ち抜く場合に、三段ピンはφ0.5,φ0.3,φ0.1にすることで
ストレートなφ0.1のピンよりも強度を持たせながら、φ0.1の穴を打ち抜くことが出来る
段付きピンは、特に精密部品や金型の構造に用いられるため、耐久性の高い材料で作られることが多く、当社では超硬材を用いて製作することが多いです。
超硬材で段付きピンを製作する利点
超硬材を用いて段付きピンを製作する利点は、超硬材の高い耐摩耗性・耐熱性に起因するものが多いです。
例えば、高い耐摩耗性は長期間の使用においても、ピンの表面が摩耗しにくいという特徴があります。
特に、繰り返し使用される金型部品では、ピンの摩耗によって位置精度および形状精度が低下するリスクがありますが、超硬材の段付きピンであればそのリスクを大幅に減少させることが可能です。
当社の段付きピン製作の強み
装置部品精密加工.comを運営する株式会社キンコーが製作する段付きピンは、他の企業が製作するより高精度に仕上げることが出来ます。
一般的な段付きピンの製作を行う企業も多く存在しますが、それらの精度は先端公差が±5μm、先端の細さがφ0.1mm以上のものが主流です。
しかし、当社は精密金型を製作してきたノウハウがあるため、精度は先端公差±2μm、先端の細さが最小φ0.04mmまで対応いたします。
また金型に付随するピンだけの製作も承っておりますので、消耗して交換が必要になった場合などの場合でもご相談ください。
当社の段付きピン製作事例をご紹介!
事例1 先端径φ0.1 微細ピン
材質 | 超硬 |
サイズ | φ0.3×21、先端部:φ0.1 |
外径精度 | ±2.5μm |
こちらの超硬ピンは2段形状になっており、先端形状はφ0.1で2段目はφ0.3の微細形状となっています。
このような高精度が必要となる加工には当社はプロファイル研削加工で対応しております。当社のプロファイル研削盤には円筒研削装置を載せておりますのでミクロン精度の加工でも対応が可能です。
また使われる材質や形状にもよりますが、±2μm台の加工も可能であり、製品によってはほぼゼロ狙いも可能です。
事例2 先端φ0.6mm 2段目φ1.0mm 3段目φ1.1mm 段付きピン
材質 | 超硬 |
サイズ | 先端φ0.6mm 2段目φ1.0mm 3段目1.1×1.2の楕円×66L |
外径精度 | ±0.005mm |
こちらは先端をφ0.6mm、2段目をφ1.0mm、3段目を1.1×1.2の楕円で加工した偏心ピンです。
円筒研削加工後に、円筒研削機能付きプロファイル研削加工にてφ0.6部とφ1.0部と1.1×1.2の楕円部を偏心0.05の高精度に加工を行いました。
また、楕円部と2段部φ1.0の側面を段が出来ることなく、高精度に合わせていることも特徴の一つです。
事例3 φ0.05×φ0.1×φ0.3 段付きピン
材質 | 超硬 |
サイズ | φ0.05×φ0.1×φ0.3 |
外径精度 | レンジ5㎛ |
こちらの微細ピンは3段形状になっており先端部分はφ0.0498で長さが3㎜、2段目はφ0.098で長さが5㎜、残りがφ0.298で長さが13.5㎜と全長は21.5㎜の微細形状となっています。
電子・光学業界に使用される微細ピンであることに加え、微細となると一般的なピンよりもバリの影響を受けやすいので耐摩耗性と耐座屈性を満たす超硬を使用しました。
段付きピンの製作なら当社にお任せを
いかがでしたでしょうか。
装置部品精密加工.COMを運営します株式会社キンコーでは、超硬材をプロファイル研削盤に円筒装置を搭載した独自の加工技術で高精度に仕上げることが可能です。
また、試作から量産にも対応しており、専用のピン加工機を保有しております。
お困りの案件がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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