精密加工技術コラム
2024年10月28日
シェアツールとは?
シェアツールとは?
シェアツールは、接着した製品が横からの力、つまりせん断力にどの程度耐えられるかを試験するための装置です。このツールは、接着強度を評価する上で非常に重要な役割を果たしています。
この装置の主な機能は、接着剤で接合された二つの部材間のせん断強度を測定することです。シェアツールは樹脂板、木材、金属など、さまざまな材料の接着強度試験に使用されており、製品の品質評価や品質管理においても欠かせない存在です。
ダイシェアテストとは
シェアツールを用いて行うテストとして、ダイシェアテストがあります。
ダイシェアテストでは、荷重センサに取り付けられたシェアツールを接合強度を測定する基盤面まで降下させ、シェアツールで接合部を押して、接合が剥がれるまでの荷重を測定します。
測定後は、記録されたデータを分析し、接着強度を評価します。必要に応じて、剥離面の観察も行います。これらにより、接着不良の原因究明や製造プロセスの改善などにつながる重要なテストとなります。
当社の製作するシェアツールの特徴
当社の製作するシェアツールの特徴をご紹介します。
⓵超硬・ハイス素材で製作
シェアツールは使用に伴い摩耗していくため、消耗品です。しかし消耗品だからこそ、長寿命化したいというお客様も多く、当社では超硬やハイスに表面処理をしたものでシェアツールを製作することが多いです。
超硬やハイスは高い強度と耐摩耗性を持っているため、シェアツールの長寿命化につながるだけでなく、精度の高い加工ができる利点もあります。
②お客様の用途に合わせた先端形状を製作
シェアツールの先端形状は接合部の形状に合わせて製作する必要があります。近年、シェアツールの先端形状に求められる精度は高くなっております。当社では、長年超精密ピンを製作してきたノウハウから、お客様の用途に合わせた先端形状を高精度で製作することが可能です。例えば当社では先端形状を人の手で測るのではなく、画像で全て測定しています。
そのため、人による測定ミスや熟練度に左右されない一定の基準で測定出来ますので、不良発生が起こらない環境を構築しています。
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